人生をトーナメント方式で考えると損な理由

 

「負けたら終わり」は自分の首を絞める

進学にしろ、就職にしろ、一度レールから外れると人生そこで終わり。

そんな考え方をする人って多くないですか?一度負けたらそこで終了
スポーツで言うと、まさにトーナメントのような考え方です。

スポーツを観る側からすると、トーナメント方式の大会って、すごく刺激的ですよね。
野球なら甲子園、サッカーなら天皇杯。
負けたら終了。

観る側にとってはすごくスリリングで面白い、
でも、プレーする側にとってはとても残酷なのがトーナメント。

スポーツならまだいいんですが、
これを人生の色んな局面でトーナメントっぽく考えてしまうと、
人生がめちゃくちゃ息苦しくなります

 

日本人は潔いのがお好きらしい

日本人の方ならご存知の通り、
江戸時代の武士は責任を取る方法や罪を償う方法として「切腹」がありますよね。
海外では「ハラキリ」なんて言われたりする。

時代劇を見慣れている我々日本人にとっては、
切腹のシーンは普通に受け入れてしまいますし、どこか「潔さ」を感じる部分はあるかと思います。

でも外国人からすると、クレイジーなんですよね。
「断頭台で処刑されるならまだしも、なぜ自分で腹を切るの?」ってね。

さすがに今の日本に切腹をする人なんていませんが、
そのマインドが今の時代にも残っていると思います。

何か不祥事が起こった時に、会社の組織であればそのリーダーが責任を取って辞めますよね?
芸能人なら最悪の場合、芸能界を辞めたりします。

何か1つでも汚点があれば、残りの全ても全て否定。
「やり直しのきかない社会」という暗黙のプレッシャーを感じずにはいられません。

人間は本来、失敗して当然のはずなのですが、
負けて責任を取るとか、自分のポストをスパッと手放すとか、
そういう事を「美徳」ととらえるマインドは日本中に残っていると思います。

でも皆さん、
本当は何度失敗しようがやり直したいと思うのが普通じゃないですか?
1度の失敗で人生終わりにしたいですか?

 

リーグ戦のように人生を捉えてみる

どうも人生をトーナメント戦のように捉えてしまう人が多いと思われます。
ただ、それだけでは幸せな人生を送れなくなってしまいます。

スポーツでは、トーナメント戦のほうかにも試合形式がありますよね?
いわゆる「リーグ戦」です。

プロ野球なんて、セ・パ両リーグで1シーズンに同じチームと何十回も試合をします。
高校野球は頑固なくらいずっとトーナメント戦ですが、プロになると途端に
総当たりのリーグ戦になります。

サッカーのワールドカップでも、必ず予選リーグがあって、各ブロック4チームの総当たり戦を行います。
上位2チームが決勝トーナメントに進める仕組みです。

スポーツは、ただ単に強い、弱いだけで勝敗がつかない事なんて多々あります。
その日のコンディションの良し悪しもあるし、得意不得意も重要な要素です。
トーナメントなら、その日たまたまコンディションが悪かったために優勝候補が初戦敗退することもあります。

その点では、リーグ戦のほうがフェアだと思います
たまたま1試合だけコンディション不良で負けたとしても、残りの試合全勝して結果1位になれば、たった1試合の負けについて責任を追及されることもありません。

人生においても、トーナメント的思考で考えるよりも、リーグ戦的思考のほうがずっと現実的だと思いませんか?
仕事に置き換えれば、能力の差異やその時のコンディション、得意・不得意分野といった様々な要因で、良い結果をだせたり出せなかったりします。
例えば過去数年間の成果を振り返って、直前の仕事の成果が悪かったとしても、数年間トータルで見ればまた違った結果が見えてくることだってあります。

学校の成績だってそうです。
中学→高校→大学と1点の曇りもなく偏差値上位の学校に進めることこそ全て、そんな考え方をしていると、たまたま高校受験で志望校に行けなかった子供に「失敗」として重くのしかかります。
トーナメント的思考の弊害ですね。

オリンピックでも、トーナメント戦の敗者復活戦が設けられている競技もあります。
4年に1回しか開催されない大舞台で、たまたま1回戦で負けてしまってハイおしまいだと、選手の苦労も報われないですよね。
敗者復活戦という仕組みは少しでも選手の努力を無駄にしたくないという気持ちの表れなんだと思います。

人生だって、いくらでも敗者復活していいんです。
1度や2度失敗した人間を貶める文化なんて必要ありません。

もし周囲に敗者扱いされて息苦しいことがあったら、
人生はトーナメント戦ではなくリーグ戦」だと思ってください。
何回失敗しようが泥臭く這い上がる。
いや、泥臭くする必要もありません。
失敗したらやり直すのは、世界的にみてもごく普通の事ですから。

 

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